2002.10.13・関東大学秋季2部リーグ
最終日

 4年生最後のリーグの試合。 …あとはお互いの力を出すのみ。
 下位は専大・青学・城西の サバイバルゲーム(明大の5位は決定済み)。 専大は自力で勝てばそのまま生き残れて、 青学は自力の勝利と専大の敗退が必要。 城西は3−1以上での勝利に青学の敗退が 必要。城西が一番厳しい条件でしたが…。 なお、レポートは青学対明大のものしか ありませんが、専大と城西についても そこで話そうと思います。
 上位は亜大の1位・産能の4位が決定し、 国士館と中院の争い。国士舘は「自分達が 勝利して中院が負ける」ことがなければ 2位にはなれないので、実は不利でした。 ところが、中院の最後の相手は亜大…。

Bコート第1試合・青山学院大vs明治大
第2試合・国士舘大vs産能大第3試合・亜細亜大vs中央学院大

第1試合:青山学院大 vs 明治大

スタメン 青学:セッター=久保 センター=細井&柴田
     レフト=青木&濱野 ライト=伊藤 リベロ=村川
     明大:セッター=高橋(昌史) センター=河野(真人)&吉田
     レフト=岡村&佐野 ライト=高橋(直也) リベロ=吉岡

第1セット
交代:明大・高橋(直也)→木嶋  吉田→尾形(ピンチサーバー)
<25−19>

第2セット
スタメン 青学:セッター=久保 センター=細井&柴田
     レフト=青木&濱野 ライト=伊藤 リベロ=村川
     明大:セッター=高橋(昌史) センター=河野(真人)&石井
     レフト=岡村&佐野 ライト=高橋(直也) リベロ=吉岡
交代:青学・細井→倉石(ピンチサーバー)
<25−20>

第3セット
スタメン 青学:セッター=久保 センター=細井&柴田
     レフト=青木&濱野 ライト=伊藤 リベロ=村川
     明大:セッター=高橋(昌史) センター=河野(真人)&石井
     レフト=岡村&佐野 ライト=高橋(直也) リベロ=吉岡
交代:青学・久保→平林(ワンポイントブロッカー)
   明大・高橋(昌史)→吉田&高橋(直也)→松本(2枚替え)  河野(真人)→伊藤(ピンチサーバー)
<25−21>

 試合に関しては…これに勝たなければ 確実に入替戦だった青学と、 5位が確定した明大の差が 出てしまったのでしょうか。 きっちり拾いまくった青学に、 明大が根負けしたような感があります。 実は、4年青木選手があまり調子が あがってなかったのですが、 その分、3年伊藤選手と、前日から調子のいい 2年濱野選手で頑張ってましたしねー。 明大も、前日から元気な3年高橋昌史選手や 1年佐野選手、そして主将の岡村選手は きっちりと頑張っていたのですが…。
 さて、これで青学は入替戦脱出への 望みをつないだのですが、反対側のコートでは 専大が城西を、フルセットでなんとか振り切りました。 これで専大が入替戦脱出、青学が7位、 城西が8位になりました。 ただ、実は先に2セット取ったのは専大だったのですが、 その時点で城西が入替戦が決まっていました。 それなのに、城西は全く切れませんでしたね。 勿論、専大も一歩も譲らず。いい試合でした。
 ここから総括です。まずは明大。 今季は実は、岡村選手の株が上がった リーグでした。以前と比べて、 かなり安定して決めてくれていたので。 やはり4年生なんですねえ…。 そして、落ち着いたプレーの3年森岡選手、 逆に勢いのあるスパイクの3年高橋直也選手、 元気なムードメーカー佐野選手等、 サイドは随分個性がありました。 センターも、3年河野真人選手のクイックが 恐ろしいほど炸裂していました。 明大のセンターというと、昨年のスタメン角川選手と 比較してしまうのですが、角川選手は 滞空力で空中で静止してから速いクイックを 打つ感じでしたが、河野真人選手は 入りから打つまでのスピードも速く、 ちょっと違うタイプなんですね。ちょっと 熱くなりすぎるところがあるのですが、 それに抑えがきくようになったらますます 怖くなるような気がします。 リベロの4年吉岡選手も、本当に よく拾っていました。 ただ、全体的に見ると、安定はしてるのですが 爆発力がちょっとないかも、という感じを 受けます。盛り上げたムードがチーム全体の ムードをあげるようになるといいんでしょうが…。 どこのポジションも争いが発生しているので、 切磋琢磨して頑張って欲しいですね。
 城西から行きます。今季は8位になってしまいましたが… よく考えると城西、亜大以外で国士舘に勝った 唯一のチームなんですよね。このチームはやはり ノると怖いのかもしれません。 今季、2年市川選手の調子がいまひとつだったんです。 猛打賞次点ですが…どうもいまひとつ。 主将の斎藤選手もちょっと調子を崩し気味で、 安定しているのは2年武井選手・平選手ぐらいだったという 気もします。逆にこの2選手は本当によく 頑張りました。平選手は2年角田選手とのポジション争いに なるのですが、今季は終始圧倒という感じでしたね。 武井選手もいいところでブロック決めていたり しました。クイックもかなり良かったです。 また、途中から3年芳我選手が出場してるのですが、 最初はなかなか決まらなかったんですが、だんだん 慣れてきたのか、最後は計算できる選手になりました。 タイプ的には、斎藤選手に似ているかな?という、 結構熱い選手です。セッターを若手(2年江森選手や 1年飯田選手)に早々に切り替えたチームなので、 これが巧く噛み合うようになれば、また 強くなるのかもしれません。 今季最後の試合は、市川選手・斎藤選手ともに かなりの意地を見せました。 入替戦も是非!頑張って欲しいです。
 専大。このチームもセッターを切り替え (1年磯村選手や中原選手)ようとしていたのですが…。 結局最後は4年岡部選手に頼ってしまうように なってました。確かに岡部選手の方が 安定感はあるし、ムードもいいものをもっていますので。 この岡部選手も含めて、4年生は本当によく 頑張ったと思います。椎山選手は相変わらずの エースですから(いつも思うのですが、結構 フォームが無茶苦茶に見えるのに、よく決まりますねえ…) いいとして、今季は途中出場の舛長選手が かなりの決定力を見せていました。 最後の方で勝てたのは、舛長選手が好調だった からだと思います。1年等々力選手も、 地味ですがいいところで味を出すようになってきました。 センターは結構競争かな?ブロック賞次点の1年松永選手、 ブロックとサーブの強い1年溝口選手、クイックのいい 3年亀川選手と、なかなか個性の違うセンターがいて 楽しみです。4年生が多いので来年がちょっと 怖いですが、今季もたまに出場していた3年石嶺選手や 1年柳原選手、今季最初はスタメンでしたが不調で外れてしまった 2年堀川選手等、有望の芽はあるチームです。 最後に…9日目に怪我をしてしまった岡部選手ですが、 それでも最終日に途中出場し、足が痛くてあまり跳べず (ジャンプトスも殆どしていない状況でした)、いつも 途中で跳びながら喜ぶのにこの日はそれもできずに、 それでもトスを上げ続けた姿が…本当に印象的です。 岡部選手のこともあったから、入替戦行かなくて よかった!と本当に思います。
 さて、管理人の応援メインチーム、青学。 今季は…ちょっとイライラする場面が 多かったです。正直なところ、3年久保選手の トスとスパイカーが噛み合ってなかったような。 ただ、そこをスパイカーがカバーして 欲しいとも思うのですが…4年青木選手が ハマってしまうと、連続でブロックシャット されてしまったりして(汗)。青木選手は サーブも含めて一発勝負をするタイプの エースなので、一気に勢いを盛り上げてくれる こともあれば、一気に鎮火してしまうことも あったり…。それでも、猛打賞受賞は 素直に喜ぼうかと思います。 あ、試合が進むにつれて センター陣はちゃんとセッターと合うように なってきたりしたのは安心です。 3年柴田選手のクイックが どんぴしゃではまると、結構すごい 威力を発揮してくれます。主将の 細井選手は…どちらかというと、 今回はブロックがいいところで 出ていたと思います。 あとは3年伊藤選手がコンスタントに 調子が良かったこと。サーブレシーブも 行う選手なので、安定して調子を 出してくれるのが、本当に助かります。 あれだけ小さいのに(177cm)、 たまーにブロックも出してくれたりして、 驚くこともあったり。 最終週に3年五十嵐選手が調子を 落としたのは残念でしたが、 その分2年濱野選手が出てきて 好調だったのも、来季への好材料です。 入替戦ですが…持ち前のレシーブ力で 是非、2部に残って欲しいものです。 なんのかんの言っても管理人は、 このチーム好きですしね。入替戦行きたく ないからって、最終日に自分達が勝った後、 城西を大応援してしているところとかも含めて…(苦笑)。


第2試合:国士舘大 vs 産能大

スタメン 国士舘:セッター=宮城 センター=小口&増山
     レフト=服部&金子 ライト=菊地 リベロ=田中(理文)
     産能:セッター=原田 センター=清水(裕之)&北島
     レフト=斎藤&上田 ライト=露木 リベロ=加藤

第1セット
交代:国士舘・小口→服部(ピンチサーバー)  宮城→上原(ワンポイントブロッカー)
   産能・北島→清水(利章)(ピンチサーバー)
<25−23>

第2セット
スタメン 国士舘:セッター=宮城 センター=小口&増山
     レフト=服部&金子 ライト=菊地 リベロ=田中(理文)
     産能:セッター=原田 センター=清水(裕之)&北島
     レフト=斎藤&上田 ライト=露木 リベロ=加藤
交代:国士舘・増山→玉城(ピンチサーバー)  菊地→岡部&宮城→関屋
<17−25>

第3セット
スタメン 国士舘:セッター=宮城 センター=小口&増山
     レフト=服部&金子 ライト=菊地 リベロ=田中(理文)
     産能:セッター=原田 センター=清水(裕之)&北島
     レフト=斎藤&上田 ライト=露木 リベロ=加藤
交代:国士舘・利根川→服部(ピンチサーバー)  増山→玉城(ピンチサーバー)
   産能・北島→清水(利章)(ピンチサーバー)  清水(裕之)→小林(ピンチサーバー)
<27−29>

第4セット
スタメン 国士舘:セッター=宮城 センター=小口&増山
     レフト=服部&金子 ライト=菊地 リベロ=田中(理文)
     産能:セッター=原田 センター=清水(裕之)&北島
     レフト=斎藤&上田 ライト=露木 リベロ=加藤
交代:国士舘・利根川→服部(ピンチサーバー&レシーバー)
   産能・清水(裕之)→清水(利章)(ピンチサーバー)  上田→鶴崎(ピンチサーバー)  北島→小林(ピンチサーバー)
<25−23>

第5セット
スタメン 国士舘:セッター=宮城 センター=小口&増山
     レフト=服部&金子 ライト=菊地 リベロ=田中(理文)
     産能:セッター=原田 センター=清水(裕之)&北島
     レフト=斎藤&上田 ライト=露木 リベロ=加藤
交代:国士舘・利根川→服部(ピンチサーバー&レシーバー)  宮城→関屋(ワンポイントブロッカー)
   産能・清水(裕之)→清水(利章)(ピンチサーバー)  北島→小林(ピンチサーバー&レシーバー)
<16−14>

 国士舘は、ここで敗退していたら 入替戦はなくなっていました。 意地で勝ちましたね。 僅かの差ではありましたが…。
 今季はいまひとつ攻撃力が 落ちていたように見えた国士舘。 何が悪いというわけでも ないんでしょうが…。 やはり慣れ、なのでしょうか。 ただ、このチームはやはり つなぎがいいですね。全体的にいいのと、 攻撃力も安定感はあるので 安心して見られるチームではあります。 その分、爆発力に欠けるところも ありますが、そこはピンチサーバー陣と 応援団でカバーしているような 気がします。あ、サーブ賞受賞の3年金子選手の サーブも、勢いづく要因の一つでしたね。 また、この週は4年田中理文選手が 出ていたため、ちょっとおとなしめでしたが、 普段は主将の大泉選手と3年宮城選手で、 スパイクが決まるたびに 跳んで喜んでいたのが印象に残ってます。
 産能。実は一番最初に管理人が見た頃(2000年)から 主将の斎藤選手と4年の露木選手は スタメンだったのですが…4年になってから びっくりするぐらい安定感を増しましたね、2選手とも。 露木選手は本当にレシーブなども巧くなったと 思います。ビーチバレーで鍛えたのかもしれませんね。 斎藤選手は元々攻撃も守備も「巧い」選手でしたが、 今季は…更に磨きがかかってました。 何度いいスパイクを拾われたことでしょう(苦笑)。 4年上田選手は、元々ピンチサーバーとしての 活躍が印象に残っていた選手でしたが、 またいいところでスパイクを決める選手に なっていましたし。あとはもう少しセンター陣が ミスを減らしていたら、本当に怖いチームだったで しょう。ただ、割とミスが多めのセンター陣 だったのにもかかわらず、3年原田選手が 臆せずに使っていたのが、非常に印象に 残ってます。勝負度胸があるんでしょうね。


第3試合:亜細亜大 vs 中央学院大

スタメン 亜大:セッター=吉川 センター=池田&金丸
     レフト=甲斐&町野 ライト=浅香 リベロ=中川
     中院:セッター=赤荻 センター=武居&高橋
     レフト=篠田&稲田 ライト=柳沢 リベロ=矢島

第1セット
交代:亜大・池田→堀口(ピンチサーバー)  金丸→茂田(ピンチサーバー)  吉川→伊藤(ワンポイントブロッカー)
   中院・高橋→木村(ピンチサーバー&レシーバー)  武居→手塚(ピンチサーバー)
<25−20>

第2セット
スタメン 亜大:セッター=吉川 センター=池田&金丸
     レフト=甲斐&町野 ライト=浅香 リベロ=中川
     中院:セッター=赤荻 センター=武居&高橋
     レフト=篠田&稲田 ライト=柳沢 リベロ=矢島
交代:亜大・池田→堀口(ピンチサーバー)  金丸→茂田(ピンチサーバー)  吉川→伊藤
   中院・武居→手塚(ピンチサーバー)  高橋→木村(ピンチサーバー&レシーバー)
<25−17>

第3セット
スタメン 亜大:セッター=吉川 センター=池田&金丸
     レフト=甲斐&町野 ライト=浅香 リベロ=中川
     中院:セッター=赤荻 センター=武居&高橋
     レフト=篠田&稲田 ライト=柳沢 リベロ=矢島
交代:亜大・池田→堀口(ピンチサーバー)  甲斐→高崎(ピンチサーバー&レシーバー)  金丸→茂田(ピンチサーバー)
   中院・高橋→木村(ピンチサーバー&レシーバー)  赤荻→黒岩(ワンポイントブロッカー)  武居→手塚(ピンチサーバー)
<25−18>

 試合に関してはコメントができません。 亜大云々ではなく、中院がサーブレシーブから がたがた崩れていっただけの試合です。 予選リーグでも同じ展開だったので、 多少は対策立ててくると思ったんですけどね。 2部リーグ最後の試合でこれはちょっと…。 中院はこの試合に勝てば入替戦に行けたので、 もう少し頑張って欲しかったです。
 全体的な評として。亜大ですが…例年よりも 守備力があがってます。1年中川選手の 加入は大きいですね。リベロ賞受賞ですが、 これは納得でしょう。3年吉川選手も よく拾ってましたけど。 個人的には4年池田選手・3年浅香選手を 褒めたいと思います。池田選手は4年から スタメンになったと思うのですが、 よく自分の役割を果たしている いい4年生だと思います。 浅香選手は…最初の記憶は確か ピンチサーバーだったと思うのですが、 結構思い切りのいいスパイクやサーブを 打っていた気がします。 ブロックがいいのは例年通りでしょう。
 中院側。この試合は別ですが、 他の試合では攻撃力の高さが伺えました。 4年柳沢選手・篠田選手、2年稲田選手の サイド陣に、4年武居選手・2年高橋選手の クイックが得意なセンター陣の攻撃を、 バランスよく3年赤荻選手が 使っていたと思います。 稲田選手のセンターから入ってくる時間差スパイクは、 ほぼ決まっていたのではないでしょうか。 全体的に上背があったり、柳沢選手が 元々センターだったりしたせいか、 ブロック力もかなりのものでした。 このチームに必要なのは、間違いなく サーブレシーブでしょう。リベロ3年矢島選手も スパイクレシーブはレベルが高いのですが、 サーブレシーブがいまひとつでしたし。 そしてもう一つの問題は、来季以降。 4年生がスタメンから3名抜けてしまい、 しかも控えにも4年生がいます (今季出番が殆どなかったんですが、 山内選手もブロックの堅いセンターでした)。 恐らくは、現2年生(来季は3年生)が 中心になっていくかと思います。 高橋選手にしろ、控えの黒岩選手にしろ。 稲田選手も核になっていくのでしょうし。 引っ張っていけるでしょうか?