2002.2.17 第22回地域リーグ東部・最終日

 とうとう東部地域ラスト。 今回は本当に楽しかったなあ…。
 この日までで、東京ヴェルディのプレーオフ行きは 決定しています。そして、NTT神奈川と、富士通がぎりぎり プレーオフの可能性を残しているのですが… NTT神奈川が断然有利で、更に この日も4試合で、2試合やるのはその富士通。 しかも、相手は東京ヴェルディと東京トヨペット! うーん、厳しい。

第1試合・NTT神奈川vs東京三菱銀行第2試合・東京ヴェルディvs富士通
第3試合・新日鐵君津vs東京海上第4試合・富士通vs東京トヨペット

第1試合・NTT神奈川 vs 東京三菱銀行

ベンチ入り N神:三好・豊田・黒木・廣重・吉田・三浦・
      栗原・宗藤・富澤・谷澤・池田・畑野
      三菱:谷崎・田中・谷口・宮本・岡嵜・坂庭・
      箱崎・末次・大儀・藤原・岸・高橋

スタメン N神:セッター=谷澤 センター=黒木&吉田
     レフト=栗原&宗藤 ライト=廣重 リベロ=豊田
     三菱:セッター=箱崎 センター=田中&末次
     レフト=大儀&藤原 ライト=谷崎 リベロ=高橋

第1セット
交代:N神・栗原→富澤(ワンポイントブロッカー)
   三菱・田中→坂庭(ピンチサーバー)
<25−17>

第2セット
スタメン N神:セッター=谷澤 センター=黒木&吉田
     レフト=栗原&宗藤 ライト=廣重 リベロ=豊田
     三菱:セッター=箱崎 センター=田中&末次
     レフト=大儀&藤原 ライト=谷崎 リベロ=高橋
交代:N神・栗原→三好(ピンチサーバー)
   三菱・大儀→岡嵜  末次→谷口
<25−15>

第3セット
スタメン N神:セッター=谷澤 センター=黒木&池田
     レフト=栗原&宗藤 ライト=廣重 リベロ=豊田
     三菱:セッター=箱崎 センター=田中&谷口
     レフト=岡嵜&藤原 ライト=谷崎 リベロ=高橋
交代:N神・池田→三浦(ピンチサーバー)
   三菱・谷口→坂庭(ピンチサーバー&レシーバー)
<25−20>

 この試合で1セットでも取れば、N神は プレーオフ決定していました。 結構あっさり決まっちゃいました(苦笑)。
 N神。この日は谷澤選手の トス回しが非常に冴えていました。 栗原選手や宗藤選手の使い方が 巧かったです。センターはちょっと 調子を落としていたのですが。 ただ、谷澤選手は個人賞を気にしたせいなのか、 サーブはあまり入らなかった感じがしました(苦笑、 それでもサーブ賞次点です)。 で、相変わらず好調な大黒柱・ 廣重選手が猛打賞(賞にはなりませんが、 最多得点1位も廣重選手です)。 そして、黒木選手がブロック賞次点。 そしてスパイク決定率の3位〜6位を 全てN神の選手が占めるという、 平均的な決定率の高さも、今リーグの勝利の一因だと 思います(廣重選手が引っ張ったことも この決定率の高さの一因でしょうね)。 そして、個人記録には出ないのですが、 サーブレシーブも安定していました。 個人記録に出ていないのは、山本選手が、 規定出場セット数を越えなかったからという ことかもしれません。 ちょっとセットを落としすぎたために 最終結果は2位だったんですが、その辺りの ムラの出方は課題でしょうか。
 三菱。このチームは「守りのチーム」という 特徴が本当に出ていました。スパイクの決定率や ブロック決定率などは低いのですが(これは 低身長チームの哀しいところでしょうか)、 とにかくスパイクレシーブは絶品。 サーブレシーブもあまり崩れていなかったです。 特に、サーブレシーブ賞受賞の高橋選手の スパイクレシーブ、本当に凄かったです。 この試合でも何本も出ていました。 でも、高橋選手って本来はセッターなんですけど ね(苦笑)。今大会、セッター姿を何度か見られて 嬉しかったです。 あとは…やはりブロック本数の少なさと、 どうしても攻撃のコマが少ないので、 その辺りは課題になりますね。 谷崎選手も攻撃自体はいいんですが、 なにぶん身長が…。 今大会は最終的に君津に抜かれて 6位という成績でした。


第2試合・東京ヴェルディ vs 富士通

ベンチ入り ヴェルディ:岩下・公平・高橋(洋史)・山中・堀江・瀧沢・
      石田・川野・坂本・太田・吉田・友野
      富士通:武田・成岡・桜井・倉沢・氏原・川嶋・
      由木・重永・宿利・佐々木・野沢・小森谷

スタメン ヴェルディ:セッター=高橋(洋史) センター=太田&友野
     レフト=岩下&吉田 ライト=石田 リベロ=山中
     富士通:セッター=野沢 センター=宿利&小森谷
     レフト=武田&氏原 ライト=桜井 リベロ=佐々木

第1セット
交代:ヴェルディ・友野→川野(ピンチサーバー)  太田→坂本(ピンチサーバー)
   富士通・宿利→倉沢(ピンチサーバー)
<25−16>

第2セット
スタメン ヴェルディ:セッター=高橋(洋史) センター=太田&友野
     レフト=岩下&吉田 ライト=石田 リベロ=山中
     富士通:セッター=野沢 センター=宿利&小森谷
     レフト=武田&氏原 ライト=桜井 リベロ=佐々木
交代:ヴェルディ・友野→川野(ピンチサーバー)  太田→坂本(ピンチサーバー)
   富士通・宿利→倉沢(ピンチサーバー)
<25−18>

第3セット
スタメン ヴェルディ:セッター=高橋(洋史) センター=太田&友野
     レフト=岩下&吉田 ライト=石田 リベロ=山中
     富士通:セッター=野沢 センター=武田&小森谷
     レフト=倉沢&氏原 ライト=桜井 リベロ=佐々木
交代:ヴェルディ・友野→川野(ピンチサーバー)  太田→公平  高橋(洋史)→堀江(ワンポイントブロッカー)
   富士通・野沢→宿利(ワンポイントブロッカー)
<20−25>

第4セット
スタメン ヴェルディ:セッター=高橋(洋史) センター=太田&友野
     レフト=岩下&吉田 ライト=石田 リベロ=山中
     富士通:セッター=野沢 センター=武田&小森谷
     レフト=倉沢&氏原 ライト=桜井 リベロ=佐々木
交代:ヴェルディ・友野→川野(ピンチサーバー)  太田→坂本(ピンチサーバー)
   富士通・野沢→宿利(ワンポイントブロッカー)
<25−20>

 今大会のこの対戦。 最初の時もそうでしたが…この試合も 本当にレベルが高かったです! そして、この試合に勝ったことで 東京ヴェルディは自力で東部地域リーグの 優勝を獲得しました。
 今大会、ヴェルディを見ていて強く感じたのは 技術のレベルの高さと、意識のレベルの高さ。 試合をやっていくごとに、どんどん技術のレベルが 上がっていったのも、意識の問題でしょうしね。 この試合は、流石にかなり富士通に 噛みつかれましたが(ここまでスパイクを拾われたことは 恐らくないでしょう)、すっかり頼れるエースに成長した 石田選手が、見事に断ち切っていました。 私が以前から見ている選手に関しては、 全員巧くなっていると思うのですが、 特に石田選手と太田選手に関しては、 成長の度合いが激しい気がします。 太田選手は記録には残ってませんが、 規定打数さえクリアしたら、スパイク決定率は 恐らく1位だったでしょうし(…ブロックは あまり得意ではないんですが苦笑)、石田選手は スパイク決定本数・最多得点の2位は (スーパーエースですし)ともかくとして、 スパイク決定率まで2位。これは凄いことです。 個人賞で見ると、まずはスパイク賞の吉田選手。 吉田選手はサーブレシーブもこなしてましたし、 この試合でのスパイクレシーブは本当に凄かったです。 守備にはあまり印象がなかった選手だったので、 ここまでできるんだなーと感心しました。 そしてブロック賞の友野選手。 身長にはかなりのハンデがあるはずなんですが (182cmは、地域でも低い方です)、 何故ここで止めるかな、というところで 見事に止めてくれたりしました。 最初はクイックはあまり出ていなかったんですが、 だんだん友野選手らしい「豪腕」クイックが出てきたのも 嬉しかったです。 個人賞にはあまり絡めませんでしたが、 山中選手のスパイクレシーブと、 岩下選手の攻守(どちらかと言えば守り)にわたる 活躍は凄かったですよ。 あとやはり…このチームだとセッターを 見てしまいますね。私は今回、何度、 高橋洋史選手のトスを見て、感心して溜息を ついたことか(笑)。どちらかといえば 攻撃型ではなくて、アタッカーに任せるために いいトスを上げる地味なタイプなんですが… どんな体勢からでも、「打てる」トスを 上げられるセッターです。アタッカーは これ打てない言い訳できないぞ、ぐらいの(笑)。 アタッカーの使い方も非常に巧いですし。 文章だけじゃ表せませんので、是非会場で見てあげて ください(苦笑)。
 富士通。最終的には負けてしまいましたが、 前回よりも素晴らしい試合でした。 桜井選手のサーブは炸裂するし、 氏原選手も、前回の対戦よりも復調して、 かなり打っていました。 そして…何よりも凄かったのはレシーブでしょう! ヴェルディは割と全般的にサーブ強いですけど、 サーブレシーブを全く崩すところを見せませんでした。 そして、スパイクレシーブと、何よりも ブロックフォロー!何度も何度も友野選手に ブロックで止められても、全部拾い上げて スパイカーに繋いでいました。 今大会の総評は、次の試合のレポで。


第3試合・新日鐵君津 vs 東京海上

ベンチ入り 君津:下山・大久保・稲村・田中・真木・遠藤・
      岸・福士・伊藤
      海上:小池・南・池田・横井・橋本・藤田・
      原・久保田・堅田・清瀧・小寺

スタメン 君津:セッター=下山 センター=真木&福士
     レフト=大久保&岸 ライト=田中 リベロ=遠藤
     海上:セッター=原 センター=横井&藤田
     レフト=小池&南 ライト=久保田 リベロ=堅田

第1セット
交代:君津・福士→稲村(ピンチサーバー&レシーバー)
   海上・小池→清瀧(ピンチレシーバー)
<25−21>

第2セット
スタメン 君津:セッター=下山 センター=真木&福士
     レフト=大久保&岸 ライト=田中 リベロ=遠藤
     海上:セッター=原 センター=横井&藤田
     レフト=小池&南 ライト=久保田 リベロ=堅田
交代:海上・小池→清瀧(ピンチレシーバー)
<25−20>

第3セット
スタメン 君津:セッター=下山 センター=真木&福士
     レフト=大久保&岸 ライト=田中 リベロ=遠藤
     海上:セッター=原 センター=横井&藤田
     レフト=小池&南 ライト=久保田 リベロ=堅田
交代:君津・岸→稲村(ピンチサーバー&レシーバー)
   海上・小池→清瀧(ピンチレシーバー)
<25−17>

 下位対戦となりましたが、実はこの試合に 君津が勝ったため、君津はセット率で 三菱を抜いて、5位に浮上したのでした。
 君津。この日の出来は…まあ、そこそこと いったところでしょうか。 相変わらず田中選手は止まらなかったです。 あと、今リーグに関しては、真木選手の働きが 結構大きかったと思います。 何故か個人記録としては残っていないのですが、 ジャンプサーブやブロック、移動攻撃など、 かなり働いていましたし。
 海上。今リーグ、セットを取ったのが 何故かNTT神奈川相手だけだったという(汗)。 君津・三菱に(点数は僅差とはいえ) 1セットも取れなかったのは厳しいです…。 南選手や久保田選手の攻撃力が 確実に上がっていたり、 内定選手の横井選手が攻守に器用なところを見せて (気がつけば、サーブ効果率3位!) これからに期待がもてたりもするのですが、 センターが日替わりで変わったり、 前回より小池選手の調子がいまひとつだったのが 響きました。 来期こそはとりあえず1勝して欲しいです!


第4試合・富士通 vs 東京トヨペット

ベンチ入り 富士通:武田・成岡・桜井・倉沢・氏原・川嶋・
      由木・重永・宿利・佐々木・野沢・小森谷
      トヨペ:三井・水野・佐藤・山口・中沢・新妻・
      田中(義雄)・田中(淳一)・池田・松枝・出口

スタメン 富士通:セッター=野沢 センター=宿利&小森谷
     レフト=武田&氏原 ライト=桜井 リベロ=佐々木
     トヨペ:セッター=三井 センター=山口&出口
     レフト=水野&田中(淳一) ライト=中沢 リベロ=佐藤

第1セット
交代:富士通・野沢→川嶋(ワンポイントブロッカー)  宿利→成岡(ピンチサーバー)
   トヨペ・出口→新妻(ピンチサーバー)
<25−20>

第2セット
スタメン 富士通:セッター=野沢 センター=宿利&小森谷
     レフト=武田&氏原 ライト=桜井 リベロ=佐々木
     トヨペ:セッター=三井 センター=山口&出口
     レフト=水野&田中(淳一) ライト=中沢 リベロ=佐藤
交代:富士通・宿利→成岡(ピンチサーバー)
<17−25>

第3セット
スタメン 富士通:セッター=野沢 センター=武田&小森谷
     レフト=倉沢&氏原 ライト=桜井 リベロ=佐々木
     トヨペ:セッター=三井 センター=山口&出口
     レフト=水野&田中(淳一) ライト=中沢 リベロ=佐藤
交代:富士通・野沢→宿利(ワンポイントブロッカー)
   トヨペ・出口→新妻(ピンチサーバー)
<26−24>

第4セット
スタメン 富士通:セッター=野沢 センター=武田&小森谷
     レフト=倉沢&氏原 ライト=桜井 リベロ=佐々木
     トヨペ:セッター=三井 センター=山口&出口
     レフト=水野&田中(淳一) ライト=中沢 リベロ=佐藤
交代:富士通・武田→宿利  野沢→重永(ワンポイントブロッカー)
   トヨペ・出口→新妻(ピンチサーバー)
<35−33>

 一番の盛り上がりは最終セットでしょうか。 実はジュースに入ってから、逆転に次ぐ逆転で。 トヨペの勢いと、富士通の安定感が真っ向から ぶつかった感じだったんですが…。 三井選手の返したボールがアウトになってしまったのが 最後の致命傷になってしまったので、 ちょっと後味の良くない試合でしたね(苦笑)。
 富士通。どこのチームと試合をやっていても、 序盤から中盤にかけては競り合って、ふと 何かの勢いでいきなり点差を広げて勝つという パターンが多かったです。 サーブレシーブ効果率がチーム成績で1位で あることでお分かりの通り、守備に非常に 安定感のあるチームでした。 レシーブも本当に良かったですし。 実は個人成績は地味なんですが、 このチームはやはりチームの総合力が 高いのかな、と思います。 今回は内定選手の武田選手&桜井選手も かなり頑張りを見せました。 桜井選手はサーブ賞を持っていきましたしね (あ、でも、この試合に関しては… 第2セットに桜井選手がブロックを 連発されて、スパイクを全く決められなく なってしまった場面があって、 それは課題かな、とは思いましたが)。 残念だったのは…氏原選手の調子が 例年より落ちていたかな、と 思ったことでしょうか。 勝負どころで氏原選手が決めてくれる 試合は、やっぱり有利に進められましたから…。
 トヨペ。今回はヴェルディファンには 嬉しいチームだったかもしれませんね(苦笑)。 N神・富士通と1勝1敗。富士通戦は見てないのですが、 N神戦の時は、水野選手の大当たりぶりが 招いた勝利でした。 水野選手の対角が、終始安定感のある田中淳一選手なので (田中淳一選手は本当に頑張ったと思います。 初めてのリーグなのに、個人成績の15位以内に 全てランキングしてますから!)、 水野選手が頑張るだけでも随分違ってきます。 実を言えばもう少し、中沢選手にも頑張ってもらいた かったのですが…今期はいまひとつ元気がなかったような 気がします。チーム的にもサーブレシーブは あまり安定していなかった気もしますし。 センターは、リーグが進むにつれて どんどん良くなってきた気がしますね。 そして、やはり一番のトヨペの武器は ブロックでしょう。誰が前に来ても しっかりしたブロックになってます。 水野選手&山口選手の二人で跳ばれると、 高さも幅もある、硬そうなブロック してますしね。