2010年11月14日:明治神宮大会大学の部一回戦・九州産業大学vs國學院大学(神宮球場)
Team | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
國學院大学 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
九州産業大学 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | X | 4 |
國學院大学 | 九州産業大学 | ||||
打順 | 守備 | 名前 | 打順 | 守備 | 名前 |
1 | 二 | 澤田 | 1 | 遊 | 鈴木 |
2 | 左 | 畠山 | 2 | 中 | 江崎 |
3 | 遊 | 渡邉 | 3 | 捕 | 白川 |
4 | 一 | 庄司 | 4 | 左 | 百崎 |
5 | 右 | 田渕 | 5 | 一 | 吉田 |
6 | 捕 | 清水 | 6 | 右 | 小山 |
7 | 三 | 谷内 | 7 | 三 | 千登勢 |
8 | 中 | 中澤 | 8 | 二 | 加藤 |
9 | 投 | 鷲尾 | 9 | 投 | 榎下 |
國學院大学 | ●鷲尾→阿部→埜口 |
九州産業大学 | ○榎下 |
國學院大学 |
鷲尾→阿部(7回裏投手)
阿部→埜口(7回裏投手) 埜口→藤本(9回表代打) |
九州産業大学 | 百崎→網岡(7回表左翼手) |
メイン、そして2010年最後の観戦です。
最後の最後に…九州三連盟代表・福岡六大学所属の九州産業大と、
東都代表・國學院。
…何の巡り合わせなのでしょう。
自分が4年間ずっと気にかけてきたエースがいるチームと、
今年夏のオープン戦で見て「なんて楽しいチームなんだろう」と思わせ、
秋季でもの凄い試合をして、創部80周年にして初(!)優勝を達成した、
「ちびっこ主将と愉快な仲間達」。
どちらを応援しようとかそんなのは全く悩まず、
どちらも頑張れモード。
…正直、無駄にテンション高かったと思います。
九州産業大はやはり先発で4年榎下投手を持ってきました。 まあ、そのための前日の使い方だったのでしょうし。 が、1回表。 4年澤田選手がヒットで出塁すると、犠打で進塁し、 4年主将渡邉選手が四球で続くと、 3年庄司選手が適時打。 え?ドラフト指名された選手からあっさり先制点!? 正直、びっくりでした。 國學院の先発は3年鷲尾投手。 2回裏。4年吉田選手が三塁打を放ちます。 …そういえば吉田選手と言えば、 昨年の明治神宮大会で、一塁走者時に牽制で慌てて手から滑り込んで戻った際に、 手を骨折してしまってリタイアしてた選手。 もしかしたら、神宮でのリベンジを考えていたのかもしれません。 ここで3年小山選手が犠飛。同点とします。 更に3年主将千登勢選手と1年加藤選手が連続ヒットで一、二塁。 榎下投手は当然犠打。ところがこれを、捕手が一塁へ悪送球…。 非常に痛い適時失策となりました。 九州産業大が逆転です。 が、國學院も粘ります。 4回表、2年谷内選手がヒット、4年中澤選手が死球で出塁。 鷲尾投手が犠打を失敗して、三塁のみアウトになって走者が入れ替わった後、 澤田選手が四球を選択して、満塁。 ここで…4年畠山選手が適時打! 三塁走者に続いて、二塁走者の鷲尾投手も本塁に突入してきますが、 畠山選手が打った方向は右方向、小山選手がいい返球をしていました。 残念ながら本塁補殺。 鷲尾投手の気持ちも凄く分かる…。 ともあれ、これで同点です。 再び均衡が破れたのは、6回裏。 3年江崎選手がヒットで出塁すると、犠打で進塁し、 ここで吉田選手が勝ち越し適時打。 …やっぱり吉田選手、燃えていたのかな。 その直後の、7回表。 無死で澤田選手がヒットで出塁します(この日は恐らく好調だったのでしょう)。 犠打で進塁し、ここで渡邉選手の打席。 國學院を見続けていたら、ここで期待してしまうに決まっている、という打席。 鋭い打球が飛びました。 ところが…それが一塁手真正面。 一直、澤田選手も二塁に戻れず、併殺。 …これは試合が「決まってしまった」一打だったのかもしれません。 直後の7回裏。前の回に失点したこともあって、 鷲尾投手が降板。 3年阿部投手が登板します。 が、この日の阿部投手は、もしかしたら緊張していたのかもしれません。 千登勢選手がヒットで出塁し、進塁打で進塁すると、 榎下投手がなんと適時二塁打! …確か、甲子園本戦で本塁打を打っていた記憶はありますが、 それにしたって福岡六大学はDH制、 4年ブランクがあります。 打った当人は「投手だと思って油断していたのでは」とコメントしていましたが、 國學院に限ってはたぶんそれはないかと。 榎下投手がこの日最初に失点した相手、昨年まで投手専任で、 それから投打二刀流になって、 秋季にDHでベストナインとった経歴の畠山選手ですし(苦笑)。 単純に阿部投手が出鼻挫かれたんだろうなあ、と思っています。 何せ、この後ワイルドピッチまでしてしまって、 降板してしまいましたし。 …以前のイップスが出ないことだけを願っています。 ともあれ、リリーフしたのは4年埜口投手。 抑えて、味方の援護を待ちます。 ところが。この日前半から中盤にかけて出ていた國學院のヒットが、 8回以降はぱったり。 榎下投手がきっちり抑えたというのもあるのでしょうが、 やはり…あの一打だったのかなあ…。 結局、榎下投手が完投し、九州産業大が勝利です。 榎下投手の実物に最初に出会ったのは、2007年の明治神宮大会。 その時はヒヤヒヤしたけれど、その1年後に福岡六大学で見た彼は、 本当に凄い球を投げる投手になっていました。 甲子園ベスト4とはいえ、大学で野球を続ける気もなかった投手が、 ドラフト指名されるまで伸びるものなのですね。 そして彼のお陰で、九州産業大というよりは、 福岡六大学にも愛着を持つようになりました。 榎下投手がいなくても行こうかなあ、と少々思ってみたりみなかったり。 そしてこの大会では実は終始振るわなかったのですが、 4年白川捕手にも結構愛着が強かったりします。 JR東海を見る理由がまた一つ増えました(笑)。 そして國學院。見ている回数は少ないはずなのですが、 本当に愉快なチームでした。 小さな身体でソウルシャウトを放って世界大会代表にまでなってしまった主将に、 それに感化されまくって「野球は下手だが元気だけはある」と言われた打撃陣に、 打撃投手だった1年後に右腕エースになる投手、 イップス克服した主戦投手、投打二刀流でDHベストナインにまでなる投手、 厳しいお爺ちゃん(待)が突然指導者から降りたと思ったら、 やってきたのはあつっくるしい兄貴分。 …マンガみたいなチームでしたよ、本当に。 なかなか出会えないようなチームに出会えて、本当に良かったです。 Honda鈴鹿と東海REXに見たい選手が追加になりました (東芝とENEOSは…神奈川のチーム苦手なんですよね…)。 その中でもなかなか上手くいかなかった投手もいるわけだけれど、 そちらはかずさマジックで、のびのびやって欲しいと思っています。 私が國學院を見に来たきっかけの中澤選手は、 結局野球は大学まで(草野球でも続けてくれると嬉しいですが…)となったけれど。 この大学で出会ったチームで、たくさんいい思い出を持ってくれていることを、 願っています。 実はこの日の対戦は、「高校選抜で一緒だった選手の対戦」で (確か国体で対戦していた記憶があります) 残念ながら当たりは出なかったけれど、 得点1だし、最初の打席の犠打が本当に素晴らしい出来だったので、ちょっと嬉しかったです。 お疲れ様でした。 |